梨の礫

写真を撮るのが好きです。

琵琶酒

  琵琶の木にお礼を言った。ところを自宅の木戸から続いた外階段を登った所から、こっそりと祖母が見ていた。顔は笑っていた。そのときの私はわりかしトガッていたので、恥ずかしさで一杯になり悪態をついた。ギャップ萌えで祖母の顔が緩んだのは確実だと思う。


  私にしては珍しく、誰もいないと高を括っていたこともあったかとは思うけれど、「毎年ありがとう。美味しかったよ。来年も!」そんな内容をハッキリと口に出した記憶がある。幾年か後の秋頃に私は越したので、琵琶の木とは別れを告げることになるのだけれど。


  毎年大量に実がなっていて、味もわからない年頃であったからに、スーパーで売っていた琵琶の値段を目にした時は驚いた。給食で琵琶がでるときには少しばかり違和感を覚えた。琵琶を外であまり見てこなかったからか、家で食べるとき以外は違和感がつきまとった。それは今でも変わらずに、スーパーで売っているときには「買うものなのか」と、pkのときのGK的な心境になる。わかるかなぁ、これ。
美味しいんだよねえ、琵琶。味がわかる年頃になるころに、越す。こんな美味しかったんだを込めたお礼。祖母の話をと考えつつ琵琶の話。
今でも実をつけ続けていると考えてしまうと、やり切れなさが、少しだけこみ上げる。

 

  琵琶酒って美味しんだろうか。梅酒は趣味でやってたみたいだけど琵琶酒見なかったなぁ。うーん。

 

  たまたま居酒屋さんに居合わせた人かもしれないし、誰かも分からないけれど、琵琶酒美味しいとこ行って、誰かと飲もう。